――愛してるよ。お前が思うよりずっと、深く愛してる
天狗の水篶は、かつて少年の冬征を助けた。冬征が成長するにつれ二人は想いを寄せ合うようになるが、天狗の体液は人間の毒で…。
「水篶を裸にして、隅から隅まで見て、探検して、思いっきりいやらしいことをして……そんなことばっかり考えてるよ……」――天涯孤独の天狗・水篶は、山で迷子の少年・冬征に出会う。天狗と人間は共に生きることはできないと知りつつも、二人でいる日々はとても楽しかった。やがて成長するにつれ、冬征は水篶へ一途な想いをぶつけ、水篶もまた彼を愛しく想うように。しかし、冬征の精液は水篶の糧となるが、その逆は毒。そのため、最後の一線を越えられずにいた二人だが…。
高尾 理一 (著), 南月 ゆう (イラスト)
出版社:二見書房