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昼は高校の美術教師、夜はパスポートの偽装屋。日比野(ひびの)の人生は、ヤクザの北原(きたはら)に出会い…少しずつ狂わされている。事業に失敗した親の借金を返すため、日比野は北原の持ってくる仕事を拒めない。だが、命乞いをする男に銃を向ける北原を眼前にして、何も問わず偽造に手を貸すだけの北原との関係が一変する。怯える日比野を北原はくるおしいほどに熱く抱いた。――悪い男だと確信しながら、人生が北原に染め上げられてゆく。噛み千切るように凶暴で、くるおしいほどに熱い情交───ヤクザと高校教師、交わらないはずの愛の軌跡。
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