傍若無人な御曹司、孤独な貧乏人、御曹司の恋人……。それぞれ複雑な事情を抱えた大学生(？)が絡み合い、拗れ、壊れていく群像劇から目が離せないッッ!!!

ひょんなことから夏原に恋をしてしまう、清掃員の神崎。夏原と親しくなりたい一心で大学生になりすましますが、彼が御曹司・真崎にひどく抱かれている所を目撃してしまいます……。そしてその夏、真崎の紹介で訪れた別荘に集まった3人が迎える衝撃の展開に、体の震えが止まりません……！

全てを持つ権力者として冷酷に振る舞う真崎から非道な扱いを受ける夏原を救い、自分が彼のそばにいたいと考える神崎の思惑。そして真崎が好きでめちゃくちゃに犯されることに悦びを感じている夏原が、結ばれることはないと思われたのですが……。

いじめの加害者×被害者という関係性だった2人が、ある日信仰者×神様に姿を変える歪な愛……すごく気になりませんか!?

いじめが苦で行った自殺により、香藤が手にしたのは死ではなく、人の心の声が聞こえる能力でした。彼はその能力を使って、ついいじめの元凶である織田を殺害してしまいますが、何故か彼も自分と同じ能力を手にして生き返ってしまい……。

新たな能力の影響で聞きたくもない自分への憎悪感情を浴びて苦しむ織田にとって、同じ能力を持ち心の声が聞こえない香藤だけが救いとなります。彼を神様のような存在として崇め執着していく姿は、まさにヤンデレ攻めの極み！ 最初は拒絶していた香藤も、能力の効果がなくなる織田といる時間だけが心穏やかに過ごせるため、だんだん心を許していくんですよね……。

互いにたった1人の苦しみの共有者として、共依存関係にゆるやかに堕ちていく様が恐ろしいのにどこか心地よさを感じさせます！ 狂った感情の先にあるのは真実の愛か、それとも……。衝撃のラストも圧巻です！

ピュアな受けが、表では人気者、裏ではDV彼氏の心の闇に呑まれていく過程に背筋が凍る衝撃作！

和泉は初恋相手の親友の墓を見舞う習慣のある孤独な大学生でしたが、明るい人気者の蛍介に惹かれて付き合うようになります。ところが、最初は穏やかだった蛍介が、異様なまでの独占欲で縛り付けてくるように……！

和泉の愛を確かめるために親友の墓の前で襲ったり、無理やり外で致したり、玩具を突っ込んだり……。しかも拒否すれば容赦なく殴るという徹底したDVシーンは、思わず目を背けたくなるほど”痛い”です。Mに目覚めるわけでもなく、ただただ泣きながら耐える和泉の姿に、心臓がギュッと締め付けられます。しかし蛍介の暴力の裏には、人を信じられなくなった辛い過去が潜んでいて……。双方に感情移入してしまい、胸がギュッと締め付けられます。

歪んで拗れて傷付いた2人の愛が行きつく先を、精神をすり減らす覚悟で見守りたくなる名作です。