著者「蓮川愛」の検索結果
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私の心は、彼が持っている。
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恋愛沙汰には極めて執念深いスミス一族。その一員であるサイは、高校のクラスメイト・槇尾に恋着していた。大学進学を期に渡米した後、サイは槇尾に肱を壊し断念していたテニス選手への道を再び開く。最初こそ戸惑っていたものの、槇尾はプロ選手として歩み始める。その傍でサイは、彼を支える喜びに浸かっていた。槇尾もまた、自分のためだけに尽くすサイに応えようと──。
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出版社に勤める敦彦は、人形作家・夏目錬三郎との仕事にうんざりしていた。溺愛する人形に瓜二つだという敦彦の顔に異常な執着を見せる夏目は、ことあるごとに愛を囁き身体に触れてこようとする。理解できない言動と人形恐怖症に悩まされる敦彦だったが、人形を壊してしまった代償として、夏目と寝てしまう。後悔する敦彦に対し、一途で天然な夏目の愛情は暴走し始めて……。
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日本の大女優と米海軍将校との間に生まれた三兄弟。彼らには、恋愛沙汰に極めて執念深い一族の血が、脈々と流れていた。次男レイ、三男サイは、したたかに好いた男を搦め捕っていく。--だが長男ルイは、一族であるルークの嬖愛の蜜の中にいた。どこまでも甘く、絡んで離れない濃厚な愛情に、ルイは焦燥を隠せない。じゃれ合いのキスを獰猛な雄の求愛に変えた彼に、このままでは捉まってしまう。焦る兄を尻目に弟たちは…?
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「オレを愛して」父親に見捨てられ、孤独に震えるユーリが願ったのは、それだけ。代償は、全裸で鎖に繋がれる淫らな監禁だった。白磁の麗人・純の蜜戯は、優しくも容赦がない。ユーリは下肢から這いのぼる苦しくも甘い疼きに悶え、彼に屈するよりなかった。それでもいやらしい命令に応えられれば、頬を撫でて褒めてくれる。微笑みをくれる。いつしかその瞬間を待つ自分がいて。―だが純が、昔自分と同じ淫らな調教を受けていたと知り…!?
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伯爵のレオンに才能を認められた絵師・保名。渡仏の船中で求められ、最奥を雄で乱される悦楽に翻弄された。「全部、わたしのものだ」いとおしげに囁く優しい声。その寵愛に報い、どんなことでも従おうと心に誓っていた。しかし、レオンは保名を利用するために手懐け、快楽を仕込んだのだと知らされる。レオンの望みに殉じなくては──そう思うのに、なのに、涙が零れてくる。彼の腕が恋しくて、あの優しさが偽りだったと思いたくなくて…。愛を信じられない伯爵に捧げる、無垢な想い。
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この俺に、慣れて
十二年前に恋人の俊を事故で亡くした春也。
大学教員になり迎えた新入生の中に、俊とは全然違うのに彼を感じる新入生・友彦が現れ…
失った世界の色、もう弾けないジムノペティ――恋人の俊を亡くした大学講師の春也の前に現れた新入生の友彦。明らかに他の学生とは異なる「何か」の正体を掴めないまま、春也の大切な場所で友彦との邂逅が続いていく。けれどそれは単なる偶然、十二年経っても俊でなければこの胸の穴は埋められない、永遠に。友彦のキスがどんなに彼と似ていても。わかっていても一回り以上年下の教え子は、心地よい距離感と恋情にも似た熱をもたらして…。 -
あの戴冠式のように
ぼくに跨って、乗りこなして
誰とも番になんてならない――そう決めていたのに。
オメガである自分を卑下し、誰とも番わず子供も産まないと決めていた唯央。アルバイトで母の入院費と自らを養うので精一杯のある日、庭で怪我をした黒豹の仔を助ける。親豹まで現れ困惑する中、今度は病院で出会った美しい青年アルヴィに突然プロポーズされてしまう。しかも彼はこの国の公世子。固辞する唯央だったが、仔豹が残していった首飾りが大公家の家宝と知り、アルヴィとの再会を余儀なくされる。その彼の目の前で初めてのヒートが…。 -
どこまで私を夢中にさせるつもりだ
異国の地で病弱な弟を抱え、生活のため必死に働く皐月。
年齢を偽って潜り込んだパーティーの下働き中、リントン伯爵アーネストと出会い……
「……きみの関心を引きたかったんだ」――母親の再婚を機に、睦月は病弱な弟・皐月と二人だけで頼りのない英国に放り出された。以来、生活のため年齢を偽り働く日々だ。そうして潜り込んだパーティーの下働き中、睦月は冴え冴えと美しいリントン伯爵アーネストと出会う。「慈善活動やボランティアは、富める者の義務だ」特権階級として君臨する彼の直截な施しを睦月は矜持から拒絶する。けれどアーネストは睦月の前にたびたび現れては、苛々としたりつっけんどんな様子なのに、どこか甘く真摯な眼差しで……? -
僕を諦めずに愛してくれて、ありがとう――
かつての学友イルファーンの頼みで、玲は姿を消した彼の婚約者の代わりを務めることに!?
有名企業社長令息で現在は投資と翻訳で生計を立てる玲に、かつての学友イルファーンから連絡が。オメガとアルファながら留学生同士気が合い、発情期には割り切った関係を持っていた二人の友情は、母国に戻った今も続いていた。そのイルファーンの婚約者が失踪したというのだ。富裕国の王子で、聡明で美しい彼がなぜそんなことに? 驚きつつもカシュラム王国へ飛んだ玲を待っていたのは、婚約者の身代わりを務めてほしいという頼みで!? -
きみに出逢わせてくれた神に感謝します
生徒総代で伯爵家の嫡子のテオドアと、養護施設出身で家族に恵まれない蓮来。二人は心ない大人によって引き裂かれてしまうのか――?
面識のなかった父の都合で英国のパブリックスクールへ編入を余儀なくされた蓮来。そこで彼を助けたのは、生徒総代を務める伯爵家の嫡子テオドアだった。生徒たちの憧れの的ながら特別扱いを嫌い、絵を褒めてくれた、公平で優しい人――。礼拝堂で身の上話を真摯に聞いてもらったことを機に、心開いていく蓮来。他の生徒が驚くほど急速に親密になった二人だが、嫉妬に駆られた異母弟イクスの残酷な通告が、再び蓮来を孤独の淵に押しやって…。
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